前回は、銀行で商品を買ってはいけないということをお伝えしましたが、今回は、損したくない人が最初に買うべき金融商品をご紹介します。
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日本人は、貯金が大好きな国民で有名です。
この図は、日銀が発表した、日本とアメリカとヨーロッパの人達の家計の金融資産の割合ですが、日本人は、現金・預金の割合が54.2%と半分を超えています。日本人は、ほとんどの人が銀行に預金していることになります。おそらくあなたも、資産の大半を銀行に預金していると思います。
※参照:2020年8月21日 日本銀行調査統計局より抜粋
一方、アメリカを見ると、預金は13.7%、ヨーロッパは、34.9%となり、預金以外にも金融資産を分散して持っていることがわかります。
日本人が金融資産の大半を預金している理由としては、「安全にお金を保管しておける方法が、預金という方法しか知らない」からです。
まず大前提として、銀行の預金で安全なのは1,000万円までとなります。
これは、ペイオフ制度といわれるもので、1つの銀行では、1000万円以上の預金は保障されません。そのため、たとえば、あなたが預金している銀行が倒産したときに、1000万円以上の預金していた場合は、お金が戻ってこない可能性があるということです。
損したくない人が最初に買うべき金融商品
一方、今回ご紹介する「損したくない人が最初に買うべき金融商品」とは、個人向け国債です。
国債は、国が破綻しない限り、元本が保証がされているため、安全です。銀行と国のどちらが先につぶれるかというと、もちろん、銀行が先につぶれます。
また、いま現在、銀行にお金を預けていても、普通預金金利は0.001%程度ですが、国債の場合は、0.05%が最低金利として保障されていますので、銀行よりも金利が高くなります。(※金利は2021年1月時点の数値です。)
そのため、一般的な銀行の預金より金利が高く、安全なお金の預け先として登場するのが、“国債”なのです。
この図の通り、国債(個人向け国債)の場合は、
- 元本割れなし
- 1万円から購入可能
- 国が発行だから安心
- 中途換金も1万円からOK
- 0.05%(年率)の最低金利保証
という特徴があります。
※参照:財務省HPより
https://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/
つまり、基本的には、銀行の預金よりも安全で、金利も高い資産が、日本国債となります。
日本国債の場合は、解約しない限り、お金が減る事はありません。
また、もし、仮に途中で解約した場合も、過去1年分の金利だけ返せば元本は全額返ってきます。
日本国債は、元本割れはなく、預金よりもお金が増える魔法の貯金と言えます。
ちなみに、銀行も、マイナス金利導入までは、個人から集めた預金を使って国債を買っていました。銀行も集めた預金を使って国債を買って、差額分を儲けているのであれば、個人が直接国債を買った方がお得です。
「個人向け国債」を買う
具体的には、個人で国債を買うなら、「個人向け国債」を買うことになります。
前章で、お金を上手に運用したい場合は、銀行にはいくな。とお伝えしましたが、“個人向け国債”だけは例外となります。
国債の種類と買うべきもの
一口に国債と言っても、個人が購入できる国債は、次の3種類があります。
※参照:財務省HPより
- 変動金利型10年満期
- 固定金利型5年満期
- 固定金利型3年満期
この中で、我々個人はどの国債を購入したらいいのでしょうか?
変動金利型は、その名の通り、実勢金利の動きに応じて半年毎に適用利率が変わります。
一方、固定金利は、発行時の利率が満期まで変わりません。
ちなみに、固定金利の利率は、いま、いくつなのでしょうか?
実際に、いまの固定金利の利率を見てみましょう。
これは、SMBC日興証券が発表した、最近の固定金利型5年満期の国債の金利です。
※参照:SMBC日興証券
(2020年11月5日:個人向け国債 これまでの適用利率)
いまは、0.05%になっていることが分かります。
国債の最低金利保証は0.05%なので、これ以上金利が下がることはありません。
つまり、超低金利時代に、わざわざ固定金利型の国債を購入するメリットはないということです。
ということで、結論としては、絶対に損することがなく、一般的な銀行の預金よりも賢い投資先としては、“変動金利型10年満期の個人向け国債”を購入するということになります。
個人向け国債を実際に買ってみた
個人向け国債の購入は1万円から可能ですので、まずは、試しに、1万円分だけでも購入して、国債を購入することを経験してみてください。
購入方法は、基本的には、楽天証券やSBI証券などのネット証券に口座を開いて、管理画面から国債を購入することができます。
実際に私も、SBI証券を利用して、1万円分の国債を購入してみましたが、操作自体は簡単なので、だれでも購入できると思います。
ちなみに、こちらがSBI証券で買ったときの画面です。
国債を購入するデメリットは?
銀行よりも安全で金利も高い国債ですが、国債を購入するデメリットはないかというと、1つだけあります。
それは、 『1年間はお金をおろすことができない。』 ということだけです。
1年以降は、途中で解約しても、預けた現金を受け取ることができますし、その場合でも元本は保証されています。
つまり、
「絶対に損したくない!」
「でも、預金より賢いお金の運用をしたい!」
ということであれば、“個人向け国債を買え”ということになります。
この章のまとめ
- 日本人は、家計の金融資産の半分以上が現金/貯金である
- 預金以外の安全な運用方法を知らない人が多い
- 預金以上に安全でお得な運用は、個人向け国債である
- 個人向け国債を買うなら、変動金利型10年満期の国債を買う
- 国債のデメリットは、1年間お金をおろせないだけ
国債は、安全にお金を増やしたいと考えた場合、銀行よりはマシ、という程度となります。
もし、もっとお金を増やしたいと考えた場合は、別の手段を考える必要がありますので、次回は、少しだけリスクをとってもっと儲けたい場合の金融商品というお話をご紹介します。
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