いまさら聞けない!「嫌われる勇気」アドラー心理学のポイント

今回は、大ベストセラーになった嫌われる勇気をご紹介します。

※動画はこちら

「嫌われる勇気」には、どうすれば人は幸せに生きることができるか?という質問に対する具体的な答えが書かれていますので、今回は、未だ読んだことがない方のために、アドラー心理学の嫌われる勇気のポイントをご紹介していきたいと思います。

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アドラー心理学とは、フロイト、ユングと並び、「心理学の三大巨頭」と称されるアルフレッド・アドラーの思想のことです。このアドラー心理学について書かれた本が、2014年から4年連続で年間ベストセラートップ3位に入り、販売数は168万部を超える「嫌われる勇気」です。

ちなみに、以前ご紹介した「人を動かす」の著者:デールカーネギーも、アドラーの影響を受けているといわれています。

それでは、ここから、いまさら聞けない、アドラー心理学のポイントをご紹介していきます。

アドラー心理学ポイント1:自分と他者を切り離す

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アドラー心理学は、勇気の心理学と言われます。

ここで書籍の一部をご紹介させていただきます。

アドラー心理学は、勇気の心理学 です。あなたが不幸なのは、過去や環境のせいではありません。ましてや能力が足りないのでもない。あなたには、ただ〝勇気〟が足りない。いうなれば「幸せになる勇気」が足りていない のです。

「幸せになる勇気」をもっと具体的に言うと、“承認欲求を捨てる勇気”ということになります。

アドラーは、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」 と断言しており、承認欲求を捨てることとは、他人からの評価を気にしなくなるということであり、つまりは、自分と他者を切り離す意味になります。

承認欲求は誰しも持っていますが、その承認欲求を捨てることができれば、あなたは幸せになれる。ということです。このことについては、さらにくわしく、次からのポイントを見ていきましょう。

アドラー心理学ポイント2:他人との比較ではなく、自分の理想と比較する

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自分と他人を切り離すためには、他人との比較を辞める必要があります。

しかし、そもそも、人は、比較する生き物です。

小さいころから、人よりもかけっこが早いとか遅いとか、テストの点が良いとか悪いとか、他人との比較が日常になります。

そして、もう少し大きくなったら、あいつよりもいい大学に入ったとか、良い会社に入ったとか、年収が高いとか、人と比較し、人と競争することは無意識に行っている習慣となっています。

ここで、書籍の一部をご紹介します。

競争の怖ろしさはここです。たとえ敗者にならずとも、たとえ勝ち続けていようとも、競争のなかに身を置いている人は心の安まる暇がない。敗者になりたくない。そして敗者にならないためには、つねに勝ち続けなければならない。他者を信じることができない。社会的成功をおさめながら幸せを実感できない人が多いのは、彼らが競争に生きているからです。彼らにとっての世界が、敵で満ちあふれた危険な場所だからです。

人との競争のは、不幸の始まりとなるため、アドラー心理学では、人との競争を否定します。

ただ、そうは言っても、人は誰かと比較せざるを得ない生き物ですので、単に他人と比較するな!と言っても、なかなか実現できません。

そのため、比較すべき対象を変えるアプローチをします。

何と比較すべきかというと、アドラーは、「理想の自分」と比較すべきと言っています。

他人との勝ち負けという世界ではなく、理想の自分といまの自分を比較して、さらに前に進んでいこうとすることに価値を置きます。

そのため、もし今度、他人と比較してしまっている自分がいたら、他人との比較ではなく、自分の理想と比較するようにしましょう。

アドラー心理学ポイント3:他者に好かれようとすることを辞める

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アドラー心理学は、勇気の心理学で、承認欲求を捨てる勇気を持つことを勧めています。

アドラー心理学の大前提をお話ししましょう。 アドラー心理学では、他者から承認を求めることを否定します。

他者から承認される必要などありません。むしろ、承認を求めてはいけません。人の期待を満たすために生きることを辞めて、自分のために生きるのです。

そして、覚えておいてください。もしもあなたが「他者の期待を満たすために生きているのではない」のだとしたら、 他者もまた「あなたの期待を満たすために生きているのではない」 のです。

相手が自分の思うとおりに動いてくれなくても、怒ってはいけません。

アドラー心理学では「すべての悩みは、対人関係の悩みである」と考えます。つまりわれわれは、対人関係から解放されることを求め、対人関係からの自由を求めている。

 

ここまでのアドラー心理学のポイントをまとめると、

  • 承認欲求を捨てる勇気を持つ
  • 他人と競争せずに、理想の自分と比べて前に進む
  • 自分が自由になるために、他人から嫌われることを恐れない

ということになり、書籍のタイトルの「嫌われる勇気」が、しっくりくるタイトルだと分かります。

嫌われる勇気とは、いうなれば、自分と他人を切り離して考えようということです。

しかし、これだけを見ると、なんて自分勝手な考え方だ!と感じられるかもしれません。ただ単に、人は、自分勝手に生きていけばいいのか?というと、もちろんそんなことはありません。

※しかし、一方で、この3つのポイントは、人が幸せに生きるためには必須のポイントでもあります。

それでは、次に、アドラー心理学の答えは何かをご紹介していきます。

アドラー心理学ポイント4:他者は仲間ととらえ、自分のために、他者に貢献するという発想を持つ

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自分と他人とを切り離して考えることができたら、次のステップに入ります。

それが、他者を仲間とみなして、仲間に対して積極的に貢献し、幸せな人間関係を感じるステップです。

もしも他者が仲間だとしたら、仲間に囲まれて生きているとしたら、われわれはそこに自らの「居場所」を見出すことができるでしょう。さらには、仲間たち——つまり共同体——のために貢献しようと思えるようになるでしょう。

このように、 他者を仲間だと見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられることを、共同体感覚といいます。

人は「わたしは共同体にとって有益なのだ」と思えたときにこそ、自らの価値を実感できる。これがアドラー心理学の答えになります。

アドラー心理学の答えは、仲間である他者に働きかけ、自分自身が、「わたしは人の役に立っている」と思える状態にいることです。

「嫌われる勇気」という書籍のタイトルだけを聞くと、自分勝手なイメージが先行してしまいますが、それは一部の局面であり、最終的には、「他者貢献」が必要になってきます。

ただ、この他者貢献は、これまでお伝えしてきたように、承認欲求をもった他者貢献ではなく、自分の価値を実感するために行う他者貢献となります。

アドラー心理学ポイント5:人生は「いま、ここ」を生きる活動ととらえる

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そもそも、なぜ、アドラー心理学を学ぶのかというと、それは、自分の人生に幸せを感じるためです。

アドラーは、人生における最大の嘘を、「いま、ここ」を生きていないことと言っています。

人生における最大の 嘘、それは「いま、ここ」を生きないこと です。過去を見て、未来を見て、人生全体にうすらぼんやりとした光を当てて、なにか見えたつもりになることです。

あなたはご自身の人生に迷っておられる。なぜ迷っているか。それはあなたが「自由」を選ぼうとしているからです。すなわち、他者から嫌われることを怖れず、他者の人生を生きない、自分だけの道を。

あなたがどんな刹那を送っていようと、たとえあなたを嫌う人がいようと、「他者に貢献するのだ」という導きの星さえ見失わなければ、迷うことはないし、なにをしてもいい。 嫌われる人には嫌われ、自由に生きてかまわない。

まとめ

最後にアドラー心理学のポイントをまとめると、

  1. 自分と他者を切り離す
  2. 他人との比較ではなく、自分の理想と比較する
  3. 他者に好かれようとすることを辞める
  4. 他者は仲間ととらえ、自分のために、他者に貢献するという発想を持つ
  5. 人生は「いま、ここ」を生きる活動ととらえる

人が幸せになるには、過去や未来に気をとらわれず、他者にどう思われようとも、他人から嫌われようとも、自分が「他人に貢献する」ということだけを考えていきていく。

ということなります。

以上、ご参考まで。

当ブログを読んでいただきまして、誠にありがとうございます。このブログが、少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。また、もし少しでも共感することがありましたら、また読んでいただければ幸いです。私も、読んでくれる方が多くなると、ブログを更新するモチベーションにも繋がりますm(__)m

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