ギリシャの二の舞にならないために金融リテラシーを上げておこう

いま、ギリシャ国内では、銀行からの預金引き出しが制限されたり15億ユーロ!?の債務を返却できなかったために、大変な混乱に陥っていますね。数年前から、このギリシャのデフォルト問題は話題になっていましたが、とうとうここまで来たか。という感じです。

これからギリシャ問題がどうなるのかわかりませんが、日本人も、このギリシャ問題が、遠いヨーロッパの国の出来事ということでは済まないかもしれません。以前、以下のエントリでも書きましたが、銀行の預金封鎖については、戦後の日本でも行われていまからね。

へぇ~、日本って過去に預金封鎖をしたことがあるんですね。~金融の知識強化にもってこいの本~

ということで、金融リテラシー向上のため、先日、こちらの本を読んだので、その情報共有をさせていただきます。

日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル

日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル
橘玲

まず、リスクは2種類あるからそのことを知っておこう

リスクについて、著者はこのように言っています。

リスク(数学的には「ばらつきの程度」)には、管理できるものとできないものがあることが知られています。
管理可能なリスクとは、たとえば交通事故のようなものです。
一つひとつの重大事故は被害者や加害者の人生を一変させてしまいますが、日本国内で起こる交通事故をすべて集計すれば毎年の死者の数はほぼ一定になります。
(※中略)
それに対して原発事故は、管理不可能なリスクです。
周知のように日本の原発は、“絶対安全”が前提で、政府も電力会社も原子力の専門家もメルトダウンのような重大事故を起こり得ないことにしていました。
※引用:日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル 著者:橘玲

なるほど。『リスク』ってひとことで言っても、実は、管理できるものと管理できないものがあるんですね

確かに、個人の人生の中でも、病気や事故など、「まさか、こんなことになるとは!」と想定していなかった出来事が起こります。(ただし、病気や事故は、最悪の想定ができていれば、保険をかけて、それを補うことができますので、厳密に言うと、これは、“管理できるリスク”となるでしょう。)

逆に、管理できないリスクとは、本当に想定もしていなかったことが起こることです。(※3.11の東日本大震災は、ほとんどの方が想定もしていなかったことですし、ましてや、原発があんな事態になるなんていうことは、誰も(国も含めて)想定していませんでした。)

リスクになるかどうかは人それぞれ

確かにリスクについての概要は、上記の通りなのですが、僕は、リスクとは、個々人の間にも違いがあって、リスクになるかどうかは、その人がそのことを想定できていたかどうかでかなり変わってくると思います。

例えば、超簡単な例で言うと、「今日の午後に雨が降る」という天気予報を見た人は、出かける時に「傘を持っていく」という判断や対処ができますが、天気予報を見ていない人は、手ぶらで出かけて帰宅時に雨に降られてしまいます。※この例で言うと、“雨が降る”というリスクを知っているか知らないかで行動が変わってきてしまうということです。

今回のギリシャ危機に関しても、デフォルトは以前から問題になっていたので、普段から情報収集して問題を想定できていたギリシャ人とそうでないギリシャ人とでは、今回受けた影響が違っているかもしれません。(どう行動するかは、その人の情報収集能力と判断力で変わってきますが。)

じゃあ、われわれ日本人は、どんな想定をしておけばいいのか…、というと、そのヒントがこの本から得られます。

国の財政破たんは3つのことが起きる

例えば、本書では、日本国が財政が破たんすると次の3つのことしか起こらないようです

日本国の財政が破綻すると、経済的には以下の3つのことが起こり、それ以外のことは起こりません。

① 金利の上昇
② 円安
③ インフレ

この3つの事象については、詳しく本書で説明されていますので割愛しますが、財政破たんの最初のきっかけは『国債の暴落』から始まるようです。※国債価格が下がると金利が上昇するため。

ちなみに、今回のギリシャの場合でも、2009年の政権交代時に、ギリシャ財政の悪化が発覚して、そこからギリシャ国債が暴落しました。でも、よくよく考えてみると、国債暴落から今日まで、4,5年の時間的余裕がありましたので、個々人は、この間に判断して対処すれば、最悪の事態から逃れられたかもしれません。

ということで、今回のギリシャ問題を教訓とさせてもらうとしたら、私たち日本人が、まず注目すべてきは、今後の国債価格の動向ですね

一個人としてはできることは、金融リテラシーを鍛えること

でも、ほんと、金融ってホント難しいですね。

今回のギリシャ問題も、人によっては想定できていたかもしれませんし、対処方法はいろいろあったと思います。(だから、難しい、難しいと言って敬遠しているだけでは、ダメなのです。)

そのためには、日々様々な情報を集めて、その情報を元に、いろいろと想定し、考えていく必要があります。要するに、金融リテラシーを上げる他ありません。ただ、この“情報を集めて考える”ってことが、大変だし、難しいし、面倒くさいんですよね。(笑)

でも、まぁ、最後は結局、自分の金融リテラシーにかかっているので、頑張って勉強していきましょう。※学校では教えてくれませんでしたし…。

今回読んだ書籍はこちらです。金融リテラシーを上げたい方にお勧めです。以上、ご参考まで。

当ブログを読んでいただきまして、誠にありがとうございます。このブログが、少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。また、もし少しでも共感することがありましたら、また読んでいただければ幸いです。私も、読んでくれる方が多くなると、ブログを更新するモチベーションにも繋がりますm(__)m

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