日経平均が、2万円を超えましたね。(これは、15年ぶりだそうです。)為替も、円が123円代に下落しましたね。(これは、7年10か月ぶりだそうです。)ここ最近は、円安株高でなんだかいろいろと騒がれていますね。
いやー、しかし、金融って難しいですよね。
例えば、『金利が上がると、なんで株価が下がるの?』って質問に答えられる人って、そんなに多くないですよね、たぶん…。
三十路を超えた、いち、“大人の男”としては、金融の世界も知っておかなければならん!と思って、先日この本を読んでみました。
この本は、例えば、オプション取引はギリシャ時代に始めて行われたとか、金利の概念はメソポタミア文明からあったとか、金融の歴史を知ることができます。
戦前、戦後の金融の世界も興味深い
もちろん、昔の金融の成り立ちの歴史を見るのも面白いのですが、もっと面白いのが、やっぱり、戦前、戦後当たりから。
ドイツのハイパーインフレの当たりは読んでいて恐ろしくなります。
政府は銀行、企業、地方自治体に紙幣発行を許可し、お札不足を補います。(中略)
ちょうど戦前の一兆分の一の価値です。もはや労働組合の賃上げもインフレに追いつかず、安い紙幣はコストが合わず印刷できません。石炭を買いに行く途中でお札を燃やした方が安くなったり、買い物客のトランクが盗まれると中身の札束だけが捨てられたりした時代です。貨幣の共同幻想の幻が解け、ついに誰もお札を受け取らなくなったのです。
※出典:『金融の世界史 板谷敏彦著』四六話 ワイマール共和国のハイパーインフレーションより一部抜粋
お金の価値が一兆分の一って、今で言えば、日本の国家予算が、たったの『96円になる』ということですからね。ある種、想像もできない世界です。
まぁ、それは、日本から遠く離れた、ヨーロッパのドイツの話。「関係ない、関係ない。」と思っていたら、日本の戦後にも、“預金封鎖”という必殺技が使われていたんですね。
四六年二月一七日には、「経済危機緊急対策」の一環として「金融緊急措置令」が発令されました。これは、「新円切り替え」とか「預金封鎖」と呼ばれるもので、小泉政権の頃に、財政赤字解消のために再び行われるのではないかと話題になったこともあります。(中略)
「金融緊急措置令」は当時の10円(当初、五円)以上の日本銀行券(旧円)を三月二日以降は失効させるというもので、それを回避するためには現金を銀行に預金しなければいけませんでした。さもなければ手元にある銀行券は無価値になってしまうのです。預金後は生活分として毎月定められた金額だけが「新円」の現金で引き出し可能というもので、政府としては国民の預金を封鎖した上で、そこから財産税を徴収して、戦中に膨らみきった国家債務の返済にあてようと目論んだのです。
※出典:同書 五四話 焼け跡の二つの株式ブームより一部抜粋
“預金を封鎖して、そのうえで財産税を徴収”って、日本国もなかなか恐ろしいことをしていたのですね。(ところで、これって、学生のころ日本史で習いましたっけ?)
これからの日本は?世界はどうなるの?
現在、日本は、アベノミクス効果で日経平均も大台の2万円を超え、景気が回復しているという雰囲気もありますが、その一方で、その恩恵を受けている人は少ないといったニュースも目にします。
『別に投資とか金融とか自分には関係ないわ!』と思っている方も、実は、確定拠出年金を導入している企業に勤めていて、自分にも結構関係あった。ということもあり得ます。また、今はギリシャのデフォルトの問題もある。(仮にギリシャが破たんしたら、世界や日本にどんな影響があるんでしょうか?誰か教えてください。)
今回、金融の歴史を学んで、「へぇー、そんなことがあったのか~。」と、好奇心は満たされたのですが、僕みたいな個人事業主(商人)が考えなくてはならないは、今後は一体どうなるのか、という一点です。「未来どうなるかは、歴史を見れば分かる。」と思ったのですが、正直、未来のことは、全然分かりませんでした(汗)。
ただ、少しでも、金融の知識と感覚みたいなものを持っていた方がいいと思っていましたので、金融に対する嫌悪感はこの本を読むことで克服できました。もし、金融についてご興味とお時間があれば、『金融の世界史』を読んでみてください。
当ブログを読んでいただきまして、誠にありがとうございます。このブログが、少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。また、もし少しでも共感することがありましたら、また読んでいただければ幸いです。私も、読んでくれる方が多くなると、ブログを更新するモチベーションにも繋がりますm(__)m
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