私たち、日本人にはどんなリスクがあるのでしょうか。
まず、僕個人で言うと、リスクはあまり好きではありません。そのため、何かを始めるときは、結構用意周到に準備してしまい、スタートが遅くなりがちです(これは、事業家としては、かなりのウィークポイントなのですが…)。ただ、自分でGOサインが出せたものには、必ず形にしていこうと結構頑張ることができます。先日発売したLINEスタンプなんかがそれです。結果、このスタンプは、恐ろしく売れていませんが(笑)
このように、やったことの全てがうまくいくわけではありませんので、途中の見極め(きっぱりと辞める決断)も、スピーディーにやろうとは思っています。
また、僕がこれまでの人生で一番リスクをとった行動を考えたら、それは、やっぱり、会社を辞めて独立したことですね。ご参考 → 独立までの軌跡~とあるサラリーマンが独立するときの葛藤を告白~
ということで、今日はリスクについてのお話です。先日、僕の好きな著者の一人、橘玲さんが日本人のリスクについて書かれていましたので、タンタンとご紹介させていただきます。
書籍:日本人というリスク
著者:橘玲
リスクとは?
まず、最初にリスクとは何でしょうか?リスクについての見解はいろいろとあると思いますが、この本で著者は、リスクをこのように定義付けています。
ところで、リスクとはいったいなんでしょう。さまざまな定義があるでしょうが、この本では、「欲望と同様に、それによってひとびとの行動を規定するもの」と考えます。危険に遭遇すると、生き物は反射的に身を守ろうとします。同様に私たちは、無意識のうちに危険を回避する選択をしており、リスクに対する耐性(許容度)はひとによって大きく異なります。
※引用:日本人というリスク 著者:橘 玲
確かにリスクと感じるかどうかは人によって異なりますね。自分に経験がないことをやる場合は、リスクが高まりますし、何度も経験したことをやるときはリスクはあまりありません。(なぜなら、よくわかっていますからね。)
読んでみてびっくり、日本人にはリスクがいっぱい
世界的に見て、経済的にも比較的裕福な日本ですが(最近はそう見られることも少ないかもしれませんが)、日本人には日本人なりのリスクが多数存在しています。
たとえば、日本人におけるリスクに関するキーワードを挙げるとすると、
- 地震
- 自殺率の高さ
- 高齢化社会/老後
- 住宅・マイホーム神話/不動産投資
- 仕事・会社神話/サラリーマンリスク
- 貨幣・円神話
- 投資・株式/保険
- 預金封鎖
- 国・国家神話/国家破綻
- 戦争・近隣諸国との関係
- うつ病・病気
個人のリスクから国のリスクまで、リスクは様々なところで存在しています。
実は、リスクに対処するには、リスク自体が何かを知っておくことがスタートラインに立ちます。これらのリスクがどんなもので、どのように対処すべきかを、本当は一人ひとりが真剣に考えて置く必要があると思います。ただ、僕も含めて、人は、“先延ばしをする生き物”です。面倒なこととか、考えたくないことは、見て見ないふりをしてしまうんですよね。その気持ち、よく分かります(笑)
今回は、いろいろある上記のリスクのうち、仕事(働くこと)に関するリスクをご紹介させていただきます。
収入を得る方法は2つしかない
ここまで個人のバランスシートのなかで、(不動産を含む)金融資産ポートフォリオについて述べてきましたが、私たちが収入を得る方法は株式投資や不動産への投資だけではありません。ほとんどのひとは、金融資産から得る収入よりも仕事で稼ぐお金のほうがはるかに多いでしょう。
そこでこの「働いてお金を稼ぐちから」を個人の資本に加えるべきだという考え方がでてきました。これが、「人的資本(ヒューマンキャピタル)」です。
私たちがこの世界で生きるために富を獲得する方法は、次のふたつしかありません。
①人的資本を労働市場に投資して、労賃を得る。
②金融資本を金融市場に投資して、利子・配当や譲渡益を得る。
これ、結構すごい発想ですね。要するに、この世の中で、お金を稼ぐには、(寄付やギャンブルや相続などを除けば、)たったふたつの方法(人的資本か金融資本を活用してお金を稼ぐこと)しかないということです。
そして、一般的に、“仕事をする”とか、“働く”ということは、自分の人的資本を投資しているということなのですね。
では、この人的資本のリスクはなんでしょうか?
人的資本のリスクとは?
ところでこの人的資本には、ヒトの生き物としての物理的制約から、若いときほど大きく、一定年齢を超えて働けなくなるとゼロになる、という特徴があります。それに対して金融資本は、年齢に関係なく蓄積することが可能です。(※中略)
若いときは金融資本(貯金)はほとんどありませんから、個人のポートフォリオのほぼすべてが人的資本によって占められています。この人的資本は年齢とともに減っていきますが、そのかわり金融資本が増えてきて、預金や株式、不動産などで運用するようになります。八0代になれば、ほとんどの人は労働市場で富を獲得することはできないでしょうから、人的資本はゼロになって、年金を含めた金融資本からの収益で生きていくことになります。
なるほど、なるほど。確かにその通りですね。
人的資本の基本的なリスクは、ズバリ、老化と病気(ケガ)です。年をとって働けなくなってしまったら、労働からの対価を得ることが困難になります。また、突然大きな病や怪我をしてしまったら、こちらも労働からの対価が得られなくなってしまいます。(このことを踏まえると、たとえば、近年、働かない若者(ニート)が問題視されていますが、ほとんどの方の人的資本は、将来ゼロになってしまいますので、自分の人的資本をかなり浪費してしまっていることがわかります。なんと、勿体ない!)
もちろん、いろいろな諸事情はあると思いますが、基本的には、若いうちは大いに働いて、自分の人的資本(人的資本は自分のスキルと価値提供によって大きくすることもできます。)と、金融資産を増やしていく。そして、普段から、健康に気を付けていく必要がありますね。
リスクは自己判断で乗り越えていくしかない
このように、仕事ひとつとっても、さまざまなリスクが存在して、それにどう対処すべきは、自分の頭で考えていくしかありません。
また、人生におけるリスクとしては、『やりたいことをやらなかったリスク』というものもあります。たった一度しか無い人生の中で、自分が年老いた後、「あぁ、俺はあのとき、あのことをやっていれば、どんな人生になったのだろうか」、といって、病院のベットで後悔して死んでいくことは、人生においては、なかなかのリスクだと思います。だから僕は、人に迷惑をかけないことで、自分がやりたいと思ったことは必ずやっていこうと思っています。以上、ご参考まで。
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