「本当にそうなのか?」という新しい視点を持とう|常識を疑うことを覚える

世間一般で言われていることには、ややもすれば、間違っていることも多くあります。(特に最近は、そんなことを考えさせられるニュースが多い気もします。)

先日、日本が持っている問題の本質を鋭く指摘される橘玲さんの下記の書籍を読みましたので、面白かった部分をタンタンとご紹介させていただきます。※本のタイトルが挑発的でちょっと嫌な感じですが勉強になります。

書籍:バカが多いのには理由がある
著者:橘 玲

ブラック企業が生まれるわけ

解雇がきびしく制限されている日本では、新卒で正社員として就職すれば定年までの約40年間「終身雇用」が保証されると考えられています。これは一見すると、労働者にとって法外に有利な契約です。だからこそ企業は派遣などの非正規雇用を増やそうとし、正社員の地位はますます希少になって、宝くじが当たったように扱われるようになります。
しかし、正社員が労働者にとって一方的に有利な契約なら、企業はなぜそんな不利な雇用形態をいまだに続けているのでしょうか?(※中略)

正社員で募集しないと優秀な人材が採れないという事情もあるでしょうが、日本的雇用が生き残る理由はそれだけではありません。日本の会社は、終身雇用と引き換えに、正社員に対して絶対的な権力を持つことができるのです。

日本の裁判所は、解雇については労働者の味方ですが、転勤や配置転換などを不服とした訴えにはきわめて厳しい態度で臨みます。(※中略)最低賃金や有休など、法に定められた最低限の労働条件を満たしていれば、会社は正社員に対してどんな無理な要求をしても許されるのです。

なるほど、わかりやすい。俗に言うブラック企業が生まれるのもこのような理由からですね。

日本では、ある意味、“正社員”というエサを元に、その人に対して無理な要求をしてくるのはよくある話です。働いている本人も、会社からの命令は、“仕事だからしょうがない”って思って、実は不当な労働を強要されていることに気づきません。これまで、格安居酒屋が成り立ったのは、このように、“仕事だからしょうがない”と言って、サービス残業バリバリで、アルバイト以下の時給で働いている方がいたためですね

僕は幸い、これまでブラック企業で働いたことは無いので、そこまで酷い扱いを受けたことはあまり無いですが、特にこれから社会人になる若い方などは、正社員という言葉だけに騙されないようにしなければなりませんね。

また、正社員に比べて、僕みたいな個人事業主は、社会的信用が低いかもしれませんが、仕事は全て自分の裁量で決められ、報酬も、頑張れば頑張ったなりに増えるので、あまり束縛をされたくない方などにはおすすめの働き方です。もちろん、個人事業主も、超、超大変ですよ。念のため(笑)

公務員にサービス残業はない?

サービス残業というのは、就業時間外に働いたにもかかわらず残業代が支払われないことで、労働基準法では明確に禁じられています。対価を払わずにひとを働かせるのは奴隷行動で、それを否定することで近代が成立しました。
それなのに、日本ではしばしばサービス残業の常態化が指摘され、多くのサラリーマンがサービス残業を仕方がないものとして受け入れています。(※中略)
会社(雇用者)が労働基準法を順守しているかどうかは、各自治体に置かれた労働基準監督署が監督し、サービス残業を見つければ正規の残業代を支払うよう指導することになっています。(※中略)
ところで官僚も労働者(被用者)ですから、国会待機による拘束に対しては残業代や時間外手当が支払われなければならないはずです。しかしなぜか、国家公務員は労働基準法の適用対象外とされていて、サービス残業が当然とされています。
中央省庁だけでなく、地方自治体でもサービス残業は常態化されています。

えッ!国家公務員って、労働基準法の適用対象外だったんですね。初めて知りました。(ちょっと調べてみたら、公務員以外にも、船員や家事使用人、親族でやっている会社の従業員は、労働基準法が適用されないようですね。)

ということは、サービス残業を取り締まっている国家公務員の方は、実は、取り締まっている本人は、サービス残業をしていた、という、よく分からない状態になりかねないですね。世間一般では、結構たたかれやすい公務員の方々ですが、もしかしたら、実際に働いてみたら、結構大変なのかもしれませんね。いつも本当にありがとうございます。

なんだかんだ言っても、今が一番いい時代

私たちは人類史上もっとも幸福な時代に生きている

格差社会やグローバルリズム、テロや環境破壊、犯罪の増加や社会の右傾化で、私たちの暮らしはどんどん悪いほうに向かっていると多くのひとが思っています。しかし、それは本当でしょうか?
明治時代の日本人の平均寿命は男性も女性も40歳代で、1950年代にようやく60歳を超えました。乳幼児の死亡率が高く、結核やコレラ、ペストなどの感染症への対策が不十分だったからです。(※中略)
20世紀前半は戦争の時代で、第二次世界大戦で日本は広島と長崎に原子爆弾を投下され、民間人を含む300万人が犠牲になりました。(※中略)
グローバリズムが諸悪の根源のようにいわれますが、経済のグローバル化によって、中国では過去15年で3億人が貧困から抜け出し、2030年までには新興国を中心に新たに20億人が中流階級に加わると言われています。

確かに僕らはいま、一番幸福な時代に生まれています

昔より、確実に生活が豊かになり、確実にものがあふれています。これは間違いありません。

例えば、僕がいまより10年前に戻ったら、スマホも無く、ネットもあまり良いサービスがなく、「なんか不便な世界だな。」、と思うはずです。そして、20年前に戻ったら、もっと不便に感じると思いますし、30年前、40年前は、もっともっと不便なはずです。

そして、一方、10年後の僕が、今の僕の状態を見たら、同じように感じると思います。(え、まだLINEとかやってるの?不便だねって感じです。)

つまり、僕らはいま、一番幸福な時代で暮らしています。「だからなんだよ。」とか、「それがどうした。」ということではなく、いまが一番幸福な時代だ。という事実を知ることは、前向きに生きていくうえで、大切なことだと思います。

今回ご紹介した本には、なかなか刺激的なことが結構書かれていて、これまで当たり前だと思っていたことが、本当にそうなのか?という新しい視点を見つけることができるかもしれません。ご参考まで。

当ブログを読んでいただきまして、誠にありがとうございます。このブログが、少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。また、もし少しでも共感することがありましたら、また読んでいただければ幸いです。私も、読んでくれる方が多くなると、ブログを更新するモチベーションにも繋がりますm(__)m

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