今年も確定申告の時期になりました。この時期は、個人事業主の方やフリーランスの方は、面倒な伝票整理や会計処理を行う必要があるため忙しくなりますね。それでいて、通常の仕事もしなければならないのですから、結構大変です。
さて、確定申告ということで、先日、以下の書籍を読みました。
なかなか、すごいタイトルですね(笑)元国税調査官の方が書いているのですが、内容はすごく具体的、且つ合理的な内容が書かれていましたので、その内容をタンタンとご紹介させていただきます。
大前提:売上をごまかさない
現金商売の場合、売上金をごまかせば、簡単に脱税が成立してしまいます。税務署は、現金商売者の売上には特に注意を払っています。
税務署の調査は、普通はあらかじめ納税者に通知してから行われるものですが、現金商売者に対しては抜き打ちで調査にやって来ます。
これは裁判所でも認められた税務署の調査権限なのです。
売上をごまかさない。これは、当たり前のことですが、大切なことです。なぜなら、税務署は、決して、ここ(売上)をごまかすことを許してくれないからです。
というか、売り上げをごまかすことは、犯罪(脱税)行為です。そのため、現金商売だろうとそうでなかろうと、売上金をごまかすことは決してやってはいけません。また、これをやると、追徴税額として、あとで何倍ものお金を取られるだけ(悪質の場合は、刑事告発)ですので、そもそも、事業家としては、合理的な判断ではありません。
やるなら、青色申告。青色申告はメリットがいっぱい
個人事業主が、確定申告をするうえで、最初に挑戦するのは、青色申告でしょう。
なぜなら、青色申告は、青色申告特別控除、家族従業員に給与の支払い、貸し倒れ引当金、赤字の繰り越しなどのメリットがありますからね。たとえば、青色申告特別控除は65万円の控除です。ただ、この控除の意味もしっかりと把握しておく必要があります。
所得控除額というのは、その金額分の税金が安くなるわけではありません。
(※中略)
よって、所得税の税率が10%の人の場合、65万円の所得控除を受ければ、6万5000円だけ税金が安くなるのです。住民税も含めれば、約13万円税金が安くなる計算です。
※引用:フリーランス&個人事業主 確定申告でお金を残す! 元国税調査官のウラ技
混乱しやすのですが、控除額はそのまま安くなるわけではないのです。(また、青色申告は事前に申請が必要ですのでご注意ください。申請書は、国税庁のホームページから取得可能です。)
節税の基本は、経費の積み立て
個人事業主、フリーランサーの税金を安くする場合、最大のポイントとなるのは、経費をどれだけ積み増すか、ということです。
※引用:同書
最初に書いた通り、売上の数値は固定となり、一切いじれないのですが、個人事業主は、経費をどれだけ積み増すかは、ある程度コントロールができます。(なぜなら、経費をいくら使うかどうかは、事業主の自由ですからね。)
青色申告をしている人は、事業に関係する30万円未満の資産を購入した場合には、年間の合計購入金額が300万円になるまで、全額その年の経費にすることができます。
※引用:同書
ここでも、青色申告の恩恵が受けられますね。30万円以下のものは、減価償却をせずに一括経費計上ができます。(白色の場合は、10万円以下です。)今の時代、パソコンやプリンターなど、事業で必要な事務用品はほとんど30万円以下ですから、青色申告なら経理の手間も簡単になりますね。
ここがポイント!個人事業主が必ず検討すべき制度
ただし、当たり前ですが、なんでもかんでも経費としてお金を使っていたら、手元に資金が残りません。そこで、合法的に経費の積み立て、節税しながら、自分の将来に備える技をご紹介します。
小規模企業共済や、個人型の確定拠出年金、心身障碍者扶養控除に加入している場合は、その掛金の全額を控除できます。
※引用:同書
節税でもっとも大事なことを一言で表現すれば、税金を少なくしながら、自分の資産も減らさない(むしろ増やす)と、なります。
(※中略)
しかしながら、実はごく一部の例外として、資産を蓄積しながら、節税もできるという方法があるのです。
その1つが、「国民年金基金」です。
(※中略)
この国民年金基金では、他の社会保険同様、支払った全額を所得から控除できます。
※引用:同書
これからの時代、我々の年代は、年金がもらえる可能性が低いです。(もし仮に、年金をもらえたとしても、かなり少額です。これは日本の人口ピラミッドを見れば明らかです。)しかも、我々、個人事業主やフリーランスの場合は、厚生年金にも入っていませんので、一般的なサラリーマンの方よりも受け取る年金がずっと少なくなります。
そこで、将来に備えておくべきなのが、国民年金基金や個人型の確定拠出年金、そして、小規模企業共済です。
これらの制度が素晴らしいのは、掛け金を全て控除できるということです。(ある意味、将来の自分にお金をパスできる制度なのですね。)まだ、入っていない個人事業主の方は、いますぐご検討ください。
ちなみに、それぞれの制度の中でも、節税のメリットをうたっています。

※引用:国民年金基金のホームページより抜粋
※引用:個人型の確定拠出年金のホームページより抜粋
※引用:小規模企業共済のホームページより抜粋
念のため最後に、それぞれの制度のホームページを張っておきますので、ご自身でも内容を確認してみてください。
何度も言うように、これらの掛け金はすべて経費になります。(ただし、もちろん、それぞれの制度に上限額はありますのでご注意くださいね。)
ちなみに、僕は、iDeCoと小規模企業共済に加入しています。詳しい内容を動画で解説していますので、こちらも参考にしてください。
▼賢く節税しながら、未来の自分へ仕送りできる制度|確定拠出年金(iDeCo)とは?
【フリーランス最強の節税制度】小規模企業共済とは?
以上、ご参考まで。
当ブログを読んでいただきまして、誠にありがとうございます。このブログが、少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。また、もし少しでも共感することがありましたら、また読んでいただければ幸いです。私も、読んでくれる方が多くなると、ブログを更新するモチベーションにも繋がりますm(__)m
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