僕も28歳で会社を辞めて独立したくちですが、おかげさまで、独立後もなんとか奇跡的にやらせてもらっています。
そんな僕が、独立当初、あぁ、これを知っておけばよかったなぁ、と思うことをご紹介させていただきます。※僕自身の独立の軌跡はこちら
独立をする前に考えなければならないこと→会社という存在のありがたみ
会社員のときは、なんだかんだ言って、『〇〇会社の社員』という肩書をもっているので、なにかと都合がいいです。たとえば、それが大企業の社員だったら、親も友人もみんな、ちやほやしてくれますしw。
もちろん、このような世間体などの感覚的なものだけでなく、会社員のあなたは非常に有利な立場にいます。たとえば、会社員のあなたは、健康保険、厚生年金保険の社会保険も考えなくていいです。
なぜなら、自分が意識をしないところで、会社が自分の社会保険や税金の計算をしてくれて、給与から差っ引いてくれているからです。(※僕もお恥ずかしながら、会社員のときは、自分がいくら税金を払っていたのかは知りませんでしたし、そもそも、気にしていませんでした。)
そして、これは大切なことなのですが、あなたの社会保険の半額は、会社が負担してくれています。(だから、独立したら、全額を自分で必要が出てきます。)
これらのことを総称して、会社バリアーと名づけましょう。いま、会社員であるあなたのことは、この会社バリアーが、知らず知らずのうちに守ってくれているのですね。
でも、もし、あなたが会社を辞めたら、次の日から、その会社バリアーはなくなります。
あなたは、〇〇会社の『●●』←※あなたの氏名が入ります。ではなく、ただの『●●』となります。ただの『●●』さんには、何の保障も、何の後ろ盾もなくなります。
独立したら、自分の税金は自分で計算する必要はありますし、会社が半額支払ってくれていた健康保険も自分で入る必要がありますし、将来のための年金も、すべて自分で入りなおす必要があります。もちろん、どう考えても、今後、国民年金だけではやっていけませんので、国民年金以外にも、自分で個人年金(個人型の401kや国民年金基金)に追加で入る必要があります。保険や税金の支払いも、交通費の支給も、家賃控除も、すべて無くなります。そして、毎年、自分で確定申告をして収支の管理もする必要があります。
もう少し細かいことを言うと、毎年会社で受けられていた健康診断も、すべて実費で受ける必要が出てきます。もし、病気になった場合も、何も保障されず、収入はゼロになります。(だから、おそらく、ほとんどの人は、独立をして3か月くらい経つと、会社のありがたみを肌で感じられると思いますw)
さて、もう、お気づきかと思いますが、会社って、あなたがやるべきことをいろいろと変わりにやってくれているんですね。しかも、有給や傷病休暇などの保証も手厚い。
あなたは、会社に行って、ただただ、働いていればいいんですから、ある意味、楽でした。
大変なことはわかったうえで、独立したい人に伝えておく、独立する前に必ずやっておくべきこと
さて、会社を辞めることっていうのは、結構な、『いばらの道』だということはご理解いただけましたでしょうか?
え?
それでも、独立したいのですか?
…分かりました。
それでは、ここからは、独立する人が必ずやっておくべき準備をご紹介していきます。
はい、とりあえず、以下の内容は必須ですね。
会社に勤めていた人が独立するときにやっておいた方がいいこと。
・クレジットカードを作る
・直近の生活費を貯金しておく
・円満退社のため、3か月間は会社で超働く
・会社で超働きながら独立の準備をする※つまり、ハードワークとなるが、ハードワークに慣れておく。
・税の仕組みを勉強する— コージ@独立9年目の個人事業主 (@koji050) September 27, 2016
- クレジットカードを作っておく
- 直近の生活費を貯金しておく
- 円満退社のため、3か月間は会社で超働く
- 会社で超働きながら独立の準備をする
※つまり、ハードワークとなるが、ハードワークに慣れておく。 - 税の仕組みを勉強する
それぞれ、簡単にご説明していきます。
クレジットカードを作っておく
クレジットカードは、会社員バリアーが無くなった場合、作れなくなります。なぜなら、銀行やクレジット会社は、安定収入がない人は信用しません。お金を払ってくれなかったら、銀行も困りますからね。そこで、“会社員”という信頼があるときに、クレジットカードは何枚か作っておきましょう。
直近の生活費を貯金しておく
もしかしたら、独立当初は稼げないかもしれません。というか、ほとんど場合、稼げません。だから、直近の生活費(最低半年分。普通は1年間。できれば2年間)は貯金しておきましょう。
いま、貯金がほとんどない人は、絶対に独立してはいけません。会社で一生懸命働いてお金を貯めましょう。
円満退社のため、3か月間は会社で超働く
あなたが会社を辞めたい理由は分かりませんが、理由はどうあれ、辞めようと思ったら、最後の3か月は超一生懸命働きましょう。最終的な目標は、会社から惜しまれて辞める。
「●●君がいなくなったら困るよ~。」と上司に言われながら、会社を去りましょう。これまで雇ってくれた会社に対する最後の恩返しです。(※3か月一生懸命働いたら、周りの目が変わり、あなたの気持ちも変わるかもしれませんね。)
会社で超働きながら独立の準備をする
※つまり、ハードワークとなるが、ハードワークに慣れておく。
独立後は、ほぼ、100%ハードワークとなります。会社のときは残業したら、残業代を請求できますが、独立したら、いくら夜遅くまで働いても、報酬はゼロです。すべては成果報酬となります。だから、独立後は一番大変。商品・サービスを準備して、お客さんを集めて、契約して、サービスして・・・と、忙しくなります。
だからこそ、会社で働いているときに、ハードワークに慣れておきましょう。会社で超働きながら、自分のビジネスの準備をすることは、ハードワークにちょうどいいです。“独立したいけど、ハードワークしたくない。”っていう人は、独立しないほうがいいでしょう。
税の仕組みを勉強する
独立したあとは、税金周りの経理処理は自分でしなければなりません。
ビジネスは数字を積み立てていくゲームです。ゲームのルールを知るためにも、税理士さんにお願いするのではなく、全て自分でやったほうがいいと思います(※最初は特に)。
数字に厳しくないと、独立しても失敗してしまいます。そのため、時間がある会社員時代に、税の仕組み・会計処理も勉強しておきましょう。
まだまだあります!事前準備(ビジネス編)
上記の内容は、独立する前の単なるベース(基本)です。特に、ビジネスの視点はありません。
でも、あなたが独立するということは、お客様を見つけて、商品・サービスを提供して、喜んでいただきながらお金を稼ぐ。というビジネスの部分が一番大切です。
ということで、独立する前に必ずやっておくべきこと、ビジネス編です。
- ビジネスプランを作る
- 営業・マーケティングを勉強/経験しておく
- 可能であれば、会社に勤めながらビジネスを始める
- 少しも稼げなかったら、計画を立て直す
- 浪費・出費を抑える癖をつける
- ネットとWEBスキルを磨いておく
- 独立・起業に関する本を100冊以上読む
ビジネスプランを作る
ビジネスプランがないと、独立はできません。あなたは、だれに、何を、どうやって提供して、お金を稼ぐつもりですか?事前にビジネスプランを立てましょう。
営業・マーケティングを勉強/経験しておく
おそらく、独立後、一番苦しむことになるのが、ここ。
営業と集客です。
会社員時代に、営業と集客は、ある程度できるようにしておきましょう。※ここは、ある程度でいいです。独立後は、いやがおうなくこの部分のスキルが身に付きますのでw。
可能であれば、会社に勤めながらビジネスを始める
安全を期するには、できれば、会社員のまま、副業として、ビジネスをはじめてしまいましょう。年間20万円以下の収益であれば、確定申告もしなくてOKですよ。
少しも稼げなかったら、計画を立て直す
もし、副業として、ビジネスを始めてみて、少しも稼ぐことができなかったら、そのビジネスはうまくいきません。もう一度、会社員という立場で、新しいビジネスプランを練りましょう。
ここで失敗しても大丈夫です。なぜなら、あなたは、未だ、会社員なのですから。
浪費・出費を抑える癖をつける
とにかく、お金の無駄使いはやめましょう。
くだらない会社の付き合いの飲み会に出るのはやめてください。そんなことに、お金と時間を使うなら、ビジネスをしてください。
ネットとWEBスキルを磨いておく
今の時代、ネットやWEBスキルが低いと圧倒的に不利です。ネットはほとんど費用をかけない広告ができます。ネットがあれば、ほとんど費用をかけずに、会計処理ができます。ネットがあれば、世界中の有益な情報を見ることができます。いまからでも少しづつでもいいので、勉強しておきましょう。
独立・起業に関する本を100冊以上読む
とりあえず、知識は本から得ましょう。だいたい、100冊も読めば、自信もついてきますし、今いる会社のお役にも立てますよ。とにかく、本を読みましょう。
独立したらこれをやろう(個人事業主編)
さて、続いては、独立後にやるべきことをご紹介しておきます。
これらのことは、独立後に調べてもOKですが、どうせなら、事前に知っておいたほうがいいでしょう。
- 個人事業の開業届けの提出
- 青色申告承認申請手続
- 国民年金の付加年金を申請
- 個人向け確定拠出年金(iDeCo)の申請
- 小規模企業共済の加入
個人事業の開業届けの提出
個人事業主になるには、この書類の提出が必要です。独立するといっても、この書類を役所に提出するだけ。おそらく、簡単すぎて、拍子抜けすること間違いなしです。
青色申告承認申請手続
この書類は、個人事業の開業届けと同時に出します。青色申告はいろいろと優遇措置が受けられるので、とりあえず出しておきましょう。会計は複式簿記となりますが、会計ソフトを利用すれば簡単にできますよ。
国民年金の付加年金を申請
会社を辞めて、個人事業主になったら、国民年金となります。国民年金には、付加保険という、2年で元がとれる超お得な制度がありますので、すぐに手続きをしておきましょう。付加年金は、国民年金と異なり、後でまとめて払うことができません。※僕は独立後、あとでいいやと思い、数年間手続きを忘れていましたw。
個人向け確定拠出年金(iDeCo)の申請
個人事業主には、厚生年金がありません。そのため、自分で老後のことを考えなくてはなりません。そこで使える制度が、個人向け確定拠出年金(iDeCo)です。しかも掛け金が、全て所得控除対象となる、ありがたい年金です(※ただし、上限があります。)。おそらく、個人事業主にとって最大の節税効果となります。とにかく、必ず、入っておきましょう。
▼確定拠出年金(iDeCO)については、こちらの動画で詳しく解説しています。
小規模企業共済の加入
これも将来のための備えです。名前は、小規模企業共済という名前ですが、個人事業主の方も入れます。また、事業資金などの貸付けもあります。しかも、この共済は、加入年度が後々効いてくるので、早めに、毎月1000円でもいいので加入しておきましょう。儲かるようになったら、徐々に額を増やせばOKです。
▼小規模企業共済については、こちらの動画で詳しく解説しています。
ということで、独立後にやるべきことは、5つほどご紹介させていただきました。
それぞれの制度に関する詳しい情報は、自分で調べてみてください。独立後は、自分で調べて情報を得ることが多くなりますので、この機会にぜひ練習してみてください。(僕が独立したときは、こんなにまとまってる記事はなかったなー。これ読んでる人はラッキーだなーw。)
このような人は、会社にいた方がいい
さて、次は、独立に向いていない人を、僕の独自の偏見を持ってご紹介します。
- 会社の中で仕事を自分で見つけられない
- 自己管理(健康管理や朝起きることなど)が苦手だ
- いまの会社で超本気で仕事をしたことがない
- すぐに落ち込んでしまう
- すぐにあきらめてしまう
このような方は、独立しても、ほぼ失敗します。今いる会社で働き続けるか、もしくは、転職を考えましょう。独立よりも転職がおすすめです。
番外編:独立してよかったこと
最後に、僕が独立してよかったことをご紹介しておきます。
- 自分の自由に仕事ができるようになった
※ただし、自由には責任が伴います。 - 頑張れば頑張るほど収入を得られるようになった
※ただし、うまくいかないと収入がなくなります。 - 嫌な人と仕事をしなくてよくなった
※うん、これは確かにそう。 - 嫌な仕事を断ることができるようになった
※うん、これも確かにそう。 - 毎日、会社に通勤しなくてよくなった
※当たり前ですが、当時はすごいこと。 - 満員電車から解放された
まぁ、こんなことですかね。地味に、独立当初は、満員電車からの解放はうれしかったですね。
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以上、ご参考まで。
当ブログを読んでいただきまして、誠にありがとうございます。このブログが、少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。また、もし少しでも共感することがありましたら、また読んでいただければ幸いです。私も、読んでくれる方が多くなると、ブログを更新するモチベーションにも繋がりますm(__)m
この記事を書いている人のプロフィールはこちら → 川口浩治プロフィール
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