伝わるメッセージを作るための6つのチェックポイント

『アイデアのちから』、という本を読みました。

この本は、タイトルを見ると、『アイデアを如何にして生み出すか?』というようなアイデア創発本のように思えますが、実際に読んでみると、どうしたらより多くの人々にメッセージが伝わるか?というようなマーケティング本でした。(ただ、マーケ本として読むには、読み応えがあって良本でした。)

ここでは、この本を元に、どうすれば伝わるメッセージを作れるかというポイントをご紹介させていただきます。

チェック①:分かりやすくて明確か?

原則1–単純明快である

アイデアの核となる部分をどうやって見極めたらいいのだろうか。ある有能な弁護士によれば、「論点が10項目もあると、一つ一つはもっともであっても、法廷を一歩出たとたん、みんな忘れてしまう」という。枝葉を削ぎ落として幹を残すには、腕利きの庭師になることが必要だ。きっぱりと優先順位を決めること。理想はことわざである。単純明快であって、しかも重みや深みがなければいけない。(※後略)

単純明快の例としては、“一番”という言葉があります。

人はなぜか、一番が大好きです。

“業界No.1”、“世界初”、“顧客満足度1位”などの言葉は、広告掲載としてよく使われる言葉ですが、なぜそれらの言葉が使われるのかというと、“一番”という言葉には、人を惹きつける不思議な力があるからです。

例えば、日本で1番高い山を答えられない人はいませんが、日本で2番目に高い山を応えられる人はそう多くはいません。(正解は、山梨県にある北岳(きただけ)です。

人に何らかのメッセージを伝えるには、“単純明快であるかどうか”は、いちいちチェックするようにしたいですね。

ちなみに、北岳はこんな山です。

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※Wikipediaより引用

チェック②:意外性があるか?

原則2–意外性がある

アイデアに関心を持ってもらうには、どうすればいいのか?アイデアを理解させるのに時間がかかる場合、どうやって興味を持続させるのか?それには、予想を裏切る必要がある。相手の裏をかくのだ。(※後略)

続いては、意外性です。

メッセージになぜ意外性が必要なのかというと、人に関心を持ってもらうためです。たとえば、僕のこのブログの中でも、よく読まれている記事があります。それが、盲腸から腸閉塞(開腹手術あり)のフルコースを喰らって1ヶ月以上入院した話という記事。(この記事では、僕が盲腸と腸閉塞で苦しんだ内容が書かれていますが、これには、健康な人から見たら、意外性があって面白いんですね。)

あなたが何かを伝えたいとき、メッセージに意外性があって、興味深いかどうかも要チェックです。

チェック③:具体的かどうか?

原則3–具体的である

アイデアをきちんと理解してもらうには、どうすればいいのか?人間の行動や五感を通じてアイデアを説明する必要がある。ビジネスコミュニケーションの多くは、ここでつまずく。企業の社是、シナジー効果、戦略、ビジョンといったものの多くは、あまりに曖昧で意味をなさない。もともと記憶に焼きつきやすいアイデアは、具体的なイメージをたっぷり備えている。(※後略)

具体的であるかどうかは超大切です。会社の会議でも客先の打ち合わせでも、具体的な話をできる人とそうでない人では、信ぴょう性が違います。

具体的な最たる例は、“数字”です。数字を使うと、具体性がグッとでますね。

こちらの記事でもお伝えしましたが、事実と数字で話をすると、ほとんどの場合、議論で負けません。(なぜなら、事実と数字を元に話をすると、自分の感想とか意見ではない、事実を元に話ができるので、相手は納得せざるを得ません。)

そのため、自分のメッセージに、数字が入れられるかもチェックしておきましょう。

チェック④:その情報は信頼できるか?

原則4–信頼性がある

アイデアを信じてもらうには、どうすればいいのか?公衆衛生局長官だったC・エベレット・クープが公衆衛生問題について話せば、人は疑いもせずに信じた。だが日常的な場では、多くの人はこうした権威を使えない。アイデアを記憶に焼きつけるためには、アイデア自体に信頼性がなくてはならない。そのためには、アイデアを相手に検証してもらう必要がある。「試してから買え」はアイデアにも通じる。(※後略)

一般的に、弁護士やお医者さんから言われることには、信頼性があります。(なぜなら、彼らには、数年間を費やし、難しい国家試験をパスしてきた結果、権威を持つことができたからです。)

メッセージの信頼性を上げるには、自分自身が権威を持つのがいいのですが、これには、ある程度の実績と経験が必要になります。

そのため、権威が無い人の場合は、フリーミアムという手法があります。俗にいう、無料お試しや無料モニターですね。
メッセージに信頼性が持たせられない場合は、“まず、無料で実力を見せてあげる”のは、誰でもできる方法ですね。

チェック⑤:その言葉には、感情が宿っているか?

原則5–感情に訴える

アイデアを心にかけてもらうには、どうすればいいのか?それには、相手の感情を掻き立てればいい。

(※中略)

ある調査によると、人は貧困地域全体よりも恵まれない一人に寄付をしたがる。人間は、抽象的なものではなく人間に何かを感じるのだ。(※後略)

言葉には感情が宿るときがあります。感情が宿った言葉は、多くの人に伝搬していくことができます。では、どうすれば、言葉に感情を宿すことができるかというと、『たった一人に向けて伝える』こと。

多くの人に向けるメッセージは抽象的になりやすく、右から左に流されてしまいます。しかし、たった一人に向けて伝えるメッセージは、具体性を持ち、結果として多くの人に伝わるメッセージになります。

チェック⑥:ストーリー性があるか?

原則6–物語性がある

アイデアを行動に移してもらうには、どうすればいいのか?物語を伝えればいい。消防士は消火活動を終えるたびに体験談を交わす。そうすることで、体験値を何倍にも増やしているのだ。

(※中略)

調査によると、ある状況を頭の中でリハーサルしておくと、実際にその状況になったとき、適切な行動ができる。同様に、物語を聞くことによって、頭の中での飛行シュミレーションと同様に、迅速かつ効果的に対処するための備えができる。

ストーリー性があると、飽きにくくなります。

たとえば、このブログの中で一番長い時間読まれている記事があります。それは、『独立までの軌跡』という僕が会社を辞めたときのお話なのですが、以下の通り、平均ページ滞在時間は8分を超えています。このブログ上にある全記事の平均が4分程度であることを考えると倍近くも多いです。

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この記事がなぜ多くの時間、離脱されずに読まれているのかというと、ストーリー性があるからですね。ストーリー性があると、気になって、最後まで読んでくれるのです。

まとめ

このように、より自分のメッセージを相手に伝えるためには、「単純明快」で、「意外性」があって、「具体的」且つ「信頼性」がある。そして、「感情に訴えかける物語」を作れるかどうかで決まってきます。

ということで、何か、企画書や広告宣伝文句を考えなければならない場合は、この6つのチェックポイントを見てくださいね。

以上、ご参考まで。

当ブログを読んでいただきまして、誠にありがとうございます。このブログが、少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。また、もし少しでも共感することがありましたら、また読んでいただければ幸いです。私も、読んでくれる方が多くなると、ブログを更新するモチベーションにも繋がりますm(__)m

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