学校ではお金のことを教えてくれません。なぜなら、先生もよく分かってないから…

昨年の国勢調査で、とうとう日本人の4人に1人が65歳以上になったようですね今後も進んでいく超高齢化社会の日本では、ある意味、会社や国に期待せずに、自分自身や自分の家族を守っていく必要があります(会社や国が悪いというわけではありません。)

で、自分の大切な人たちを守るためにも、お金は大切です。でも、お金のことについては、誰も教えてくれません。(もちろん、学校で学ぶこともありません。)だから、自らが進んで勉強していく必要があります

ということで、先日、こちらの書籍を読んでみましたので、その内容をご紹介させていただきます。

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学校では教えてくれないお金の授業
著者:山崎元

国債は安全資産?

投資や資産運用について少し勉強してみると、一つの選択肢として、日本国債での運用が必ず出てきます。ちなみに、この書籍には、国債についてこのようなことが書かれています。

以上をまとめると、個人向け国債は、元本保証がある上に、銀行預金よりはおおむね高い利回りであること、金利が上昇した場合にもある程度は対応ができて、なおかつペイオフの心配がないという特徴があります。

とはいえ、実際には、その時々の金融商品の中で「個人向け国債がベストの資産運用」である場合はあまりないでしょう。しかし、何よりも「無難」な商品であり、相対的には「まあまあ」である場合が多いため、「使う予定が当面なく、安全に貯めておきたいと思うお金については、個人国債の10年満期変動金利型に貯めておく」ということは、1000万円を超えるお金の有無によらず、安全な運用手段の一つとして、覚えておくとよいでしょう。

たしかに、これまでは、国債は安全な運用手段の一つでした。(ちなみに、この本は、2014年に書かれた本です。)

しかし、時代は流れています。

今年のはじめに日銀は、マイナス金利の導入を発表しました。

つまり、これまで当たり前だった、国債が、元本保証がある上に、銀行預金よりも利回りが高いということが言えなくなってしまいました。(もちろん、銀行預金の金利も、マイナスではありませんが、限りなくゼロに近いです。たとえば、大手銀行の普通預金の金利は、なんと0.001%ですw)

ちなみに、この記事を書いている現在(H28.6.23)の10年ものの国債金利は、-0.15%となっていました。

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※参照:国債金利情報(財務省ホームページより)

当たり前ですが、マイナス金利ということは、預けたお金が減ることを意味しています。(スゴイ時代ですね。)

もちろん、国債が安全資産であることは、日本国内においては変わりありません。しかし、個々人は、経済の情勢変化とともに、その都度、情報を取得して判断しなければならない時代になってしまいました。(お金の運用においても、これまでの当たり前が通用しません。※一方、今の時代、金利が低いのでお金を借りやすい時でもありますね。)

退職金の運用はどうするべき?

さて、国債などの大きな問題はこれくらいにして、ここからは、もっと、個々人の資産運用についてのお話をご紹介していきます。

まずは、退職金についてです。

銀行との付き合い方において私が一番心配しているケースは、運用経験の乏しい高齢者のビジネスパーソンが、退職金が振り込まれた銀行で、銀行員の勧めるままに運用デビューをしてしまうことです。「退職金は、決して銀行では運用しない」と決めておくべきでしょう。

たしかに、サラリーマン時代に資産運用をしたことがない人が、定年を迎えて退職金を手にした場合、その銀行の商品で運用するというのは、よくありそうです。ただ、銀行が扱う投資商品は、基本的には、銀行が儲かるように作られているので、あまりおすすめできないようです。

そのため、とりあえず、銀行のいうことは聞かないと心得えておいて、自分で勉強して探す手間を惜しまないほうがいいと、僕も思います。

一番大切なのは、利回り

じゃあ、どんな資産運用をすればいいのかということ、まずは、ためしに、自分でいろいろな情報を集めて、実際に利回りを計算してみることが大切だと思います。

結論から言うと、お金の運用は「利回り」を判断基準とすることで、おおむね合理的に考えることができます。リスクや運用金額による利回りの差を考慮する必要がある場合もありますが、まずは、「利回り」を理解し、使いこなすことが基本です。

ちなみに、利回りなどを含めた、個人のお金のお話については、こちらの記事でもご紹介しています。 → 個人事業主の方必見の“お金の教科書”を見つけました!

一番大切なことは、利回りや想定されるリスクを総合的に、自分の頭で考えること。これが出来ない人は、投資などはしない方がいいでしょう。(おそらく、カモられますので、預金として持っておいた方がいいです。)

利回りの種類や違いを知っておく

また、利回りと言っても、利回りには、種類がいくつかあります。

利回りについては、その利率が、「単利」なのか「複利」なのかを確認することが大切です。

この単利と複利の差を悪用した、インチキな運用商品には注意が必要です。繰り返しになりますが、金融商品の損得は基本的には「複利」で評価すべきです。

利回りは、基本的には、複利で計算すべきです。(なので、投資商品の説明で書かれている利回りは、単利なのか複利なのかを確認すること。)

また、たとえば、不動産投資などでは、利回りの中にも、表面利回りと実質利回りというのがあります。表面利回りは、単純計算した利回りで不動産屋さんが言ってくる数字で、実質利回りは、手数料などの経費を差し引いて、本当に自分の手元に残る利回りです。どちらを元に計算すべきかと言うと、もちろん、実質利回りです。(このようなルールをしっかりと知ることが絶対必要です。)

覚えておこう!便利な七二の法則

最後は、マメ知識です。

実は、元本が二倍になる利率(年率・%)と運用年数とを掛け合わせると、だいたい「七二」になることがわかっており、これは、「七二の法則」とよばれています。

(中略)

たとえば、利回り三%で複利運用する場合、72÷3=24ですから、運用資産が倍になるのは、二四年後、ということになります。

この計算式は、利回りから運用年数をざっくりと理解するのに、役立ちます。

たとえば、現在の普通預金の利回りは、0.001%です。

そして、この72の法則に当てはめてみると、72÷0.001=72,000年。

つまり、いまの時代、普通預金の金利で、資産が倍になるのは、72,000年かかるということがわかります。これは、たとえば、平均寿命を80歳としたら、人生を、900回くり返さないといけないレベルです。普通預金で資産を増やすことは不可能なことが理解できますねw。

ということで、この本には、その他にも、家を購入すべきかどうかの判断基準や、生命保険はどうすればいいかという判断基準も書かれています。どちらも大きな買い物(人生における1番目と2番目に大きい買い物です。)ですので、本書は、情報収集としては良本だと思います。(また、この当たりの知識が無い状態で、投資などをすると失敗してしまう可能性が高いので、まずは、勉強することをおすすめします。)

以上、ご参考まで。

当ブログを読んでいただきまして、誠にありがとうございます。このブログが、少しでもあなたのお役に立てれば嬉しいです。また、もし少しでも共感することがありましたら、また読んでいただければ幸いです。私も、読んでくれる方が多くなると、ブログを更新するモチベーションにも繋がりますm(__)m

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